コラム VOL.09 乗松佳洲彦さん

はろはろNIIHAMA ARTプロジェクトのひとつとして「フリーペーパーHoo-JA!」に掲載されるコラムをご紹介します。

ラジオディレクター 乗松 佳洲彦(のりまつ かずひこ)さん

「ココロ音ラジオ和音 番組制作に寄せて」

ラジオで子育て番組を…と聞いて、色々思いを巡らせてみました。私は番組作りをする時に1つの哲学があります。それは、偏らず誰もが少なからず共感できるものを、と。子育てと聞くと多くの人が、子どもの居る親を想像すると思います。でもそこに焦点を当てると、そうではない殆どの人が対象外となってしまいます。より多くの人が番組に興味を持って、意識を共有できるものは何か。子どもでも、大人でも、男女の区別なく想いを重ねられるものは?そこで今回「幸せ」というキーワードに辿り着きました。

子どもは別次元の存在ではなく、かつては私たちも子どもだった。そう考えた時からこの「ココロ音ラジオ和音」は生まれました。ココロの音(幸せを感じたその人なりの記憶やエピソード)それを重ねることで、音と想いが良い和音となて響き合う。そんな番組を作ってみたいと思いました。私は常日頃、どんなジャンルでも、その道の偉い先生や専門家でなくても、実は普通に暮らしている「人生の先輩たち」が持つ声にこそ、大切な哲学が秘められていると思っています。何ひとつ飾らない日常の声だからこそ、聴く人のココロに自然に届く。そしてそこにはラジオの神様が居て、その人の胸の中で素敵な和音を奏でてくれる。そう信じています。この番組を通して、そんな幸せな時間を誰かと共有できればと願っています。声を寄せていただく多くの方が「幸せな思い出?」と戸惑いながら、ふとその記憶に至った時に見せてくれる、素敵な笑顔とエピソード。それが子育て応援の答えになればと思っています。

プロフィール

乗松 佳洲彦(のりまつ かずひこ)

南海放送でラジオ番組を制作してきたフリーのラジオディレクター。 ラジオドラマ 「ソローキンの見た桜」平成16年 第1回日本放送文化大賞グランプリ受賞。 「風の男BUZAEMON」平成26年 日本民間放送連盟賞最優秀賞。その他「子規対漱石ザ・ベースボール」など数多くのラジオドラマを制作。西日本豪雨災害を元に描いた「はじまりの日」では脚本・演出・編集全てを担当し、音楽と物語を融合した新しい形のラジオドラマを発表した。 るんるんワイド90分、RNBクイズショー「ザ・INAZO」、歌ってポン!など、主に生放送・ワイド番組を中心に、CM制作、各企業イベントの企画制作を行なっている。

Hoo-JA!コラムVOL.09 乗松佳洲彦

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