コラム VOL.05 アンドレア・ブゼッティさん

はろはろNIIHAMA ARTプロジェクトのひとつとして「フリーペーパーHoo-JA!」に掲載されるコラムをご紹介します。

演出家・俳優:アンドレア・ブゼッティさん

「ボローニャより、1月の作品上映に寄せて」

イタリアの劇団ラ・バラッカは1976年の創立以来、乳幼児から青少年のための演劇をオリジナルのスタイルで発表し続け、世界中で公演を行なっています。近年では、観客との関係性に特に配慮しながら、本質をシンプルに表現、息を呑む瞬間を届けることに注力してきました。

近作「さかさまのおはなし」は、2歳から6歳の子ども向けで、顔を合わせても恥ずかしくて話もできないご近所さんが出会ったら…というお話です。時々現れる猫のおかげもあって、二人はこの思いがけない出会いの物語に入り込んでいきます。そして、小さな冒険を通じ、見た目も性格も違う二人の間に友情が生まれ、お互いを認め合い、一緒の時間を楽しむようになる、という言葉を使わない作品です。言葉ではなく、表情や視線に現れる感情を使って表現したいからです。

イタリアではみんなおしゃべりです。詩的なことも感情も、とにかく言葉を使って表現します。そんな文化圏にありながら、言葉を使わない、俳優の表現と動作だけで作品を創ることは、画期的な試みだと思っています。

詩、言葉遊びや歌、言葉に囲まれた幼少期を過ごしましたが、どれも全て同じようにしか感じられず、大嫌いだ!と思ったことも、実は少なくありません。時が経つにつれて、言葉の面白さも理解できるようになってきましたが、常に「いつか、自分が伝えたいことを、言葉を使わないで伝えてみせるんだ」と思い続けてきました。そうして、今、本当に、言葉を使わない、小さな子ども達のための演劇作品を創って、世界中に届けるているのです。

劇場の大きなスクリーンで演劇を観てみよう!

あかがねミュージアムでアンドレアさんの作品を上映いたします。

●ラ・バラッカ『さかさまのお話』
[日時]2021年1月17日(日)13:30~(12:30開場)
[場所]あかがねミュージアム地下1階 多目的ホール(あかがね座)
[対象]0歳から入場可
[参加]入場無料・先着順
[定員]100名
[上映時間]40分
※詳細はこちらをご覧ください。

●ラ・バラッカ『おうち』
[日時]2021年1月24日(日) 13:30~(12:30開場)
[場所]あかがねミュージアム地下1階 多目的ホール(あかがね座)
[対象]0歳から入場可
[参加]入場無料・先着順
[定員]100名
[上映時間]35分
※詳細はこちらをご覧ください。

Hoo-JA!コラムVOL.05・アンドレア・ブゼッティ

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